
「英語の発音を練習したいけど、どう改善すればいいかわからない…」
「英会話の練習相手がいない…」
そんな英語学習者の悩みを解決する革新的なサービスが、日本の教育現場に広がりつつあります。
ELSA JAPAN合同会社が提供するAI英語発音支援サービス「ELSA Schools」が、鳥取県の青翔開智中学校・高等学校(鳥取県鳥取市)において2025年4月より中学全学年で導入されることが決定しました。
AIによる即時フィードバックと新機能「AIロールプレイ」を活用した段階的な学習構成で、世界基準の英語力育成を目指す同校の取り組みに注目が集まっています。
【記事の要約】
ELSA JAPAN合同会社は、AIを活用した英語発音支援サービス「ELSA Schools」が鳥取県の青翔開智中学校・高等学校において、2025年4月より中学全学年で導入されることを発表した。
同校では昨年度からAI英語学習アプリ「ELSA」を導入していたが、今年度からは「AIロールプレイ」機能を搭載したバージョンアップ版を全学年で活用する。
青翔開智中学校・高等学校は「探究」「共成」「飛躍」という建学の精神のもと、「探究」の授業を中心とした6年一貫教育を提供している。
英語科では「教室を超えて、世界と共感しよう」を目標に世界基準の英語力育成を目指す。
各教科で「通常」授業と「探究」授業をつなぐ「探究スキルラーニング」を実施しており、英語においてもスピーチやプレゼンテーションに取り組んでいる。
同校英語科教諭の石田直也先生によれば、ELSAを継続する決め手はAIによる即時フィードバックの精度と、発音・流暢性・抑揚などを多角的にトレーニングできる点にある。
今後はAIロールプレイを活用し、「筋トレ(発音練習)→練習試合(AIロールプレイ)→公式戦(人との対話)」という段階的な学習構成にELSAを組み込む予定だ。
また、授業内容と連動した学習セットの活用により、個別最適化された学びが実現できる点も魅力だという。
(出典元:2025年4月21日 PR TIMES、山陰新聞より)
今後の学校教育への示唆と可能性は?
この産学連携の取り組みは、今後の学校教育に多くの示唆を与えているでしょう。
まず、AIテクノロジーを活用した個別最適化学習の可能性を示しています。
ELSAのような技術は、一人ひとりの弱点を特定し、それに合わせたフィードバックを即時に提供できるため、従来の一斉授業では難しかった個別対応が可能になります。
また、「筋トレ→練習試合→公式戦」という段階的な学習構成は、他の教科にも応用できる効果的な学習モデルとなり得ます。
特に言語学習においては、安全な環境で練習してから実践に移るというプロセスが重要です。
将来的には、このようなAI技術が英語だけでなく、様々な教科の学習に活用される可能性があります。
2050年の学校教育では、AIやVR技術を活用した没入型学習環境が一般化し、生徒が自分のペースで学びながらも、実践的なスキルを身につけられる教育が実現するでしょう。
さらに、「探究」を中心とした教育アプローチは、令和の日本型学校教育が目指す「自分の良さや可能性を認識し、多様な人々と協働しながら社会変化を乗り越え、持続可能な社会の創り手となる」人材育成にも合致しています。
テクノロジーと探究学習の融合は、これからの予測困難な時代を生き抜く力を育む重要な鍵となることでしょう。