
GIGAスクール構想で1人1台端末が整備された今、学校現場では「個別最適な学び」をいかに実現するかが大きな課題となっています。
青山学院大学とエスシーシー社が、生成AIとの対話で児童が学習内容を「自分の言葉で説明する」力を育む授業復習支援サービス「まなりぴ」を開発し、今年11月から神奈川県川崎市の洗足学園小学校で実証実験を開始しました。
従来の暗記型学習から脱却し、思考力と記憶定着を同時に促進する次世代の教育DXとして、教育関係者から注目を集めています。
記事の要約
青山学院大学(東京都渋谷区)教育人間科学部の北澤武教授と株式会社エスシーシー(東京都中野区)は共同で、生成AIを活用した授業復習支援サービス「まなりぴ」の実証実験を洗足学園小学校(神奈川県川崎市)で2025年11月に開始する。
このサービスは、AIパートナーとの対話を通じて児童が学習内容を「自分の言葉で説明する」力を育むものである。
AIが個々の理解度に合わせて最適な問いを投げかけることで、知識の受動的なインプットだけでなく、思考を整理してアウトプットする機会を創出し、学習内容の深い理解と記憶の定着を支援する。
実証実験では、5年生の社会(歴史)の授業で実際に利用し、学習内容の理解度向上、学習意欲や主体的な学習態度への影響、教員による教育的効果を検証する。
GIGAスクール構想により整備された1人1台端末を活用し、「個別最適な学び」の実現を目指す次世代の教育DXの取り組みである。
(出典元:2025年10月30日 PR TIMES・株式会社エスシーシーより)
今後の学校教育への応用と可能性は?
この「まなりぴ」は、今後の学校教育において重要な示唆を与えています。
まず、教員の負担軽減と個別指導の両立が可能になります。
従来、児童一人ひとりの理解度を把握して最適な指導を行うことは時間的に困難でしたが、AIが個別対応することで教員は授業設計や生徒との対話により注力できます。
次に、「暗記型学習」からの脱却が期待できます。生成AIとの対話を通じて自分の言葉で説明する習慣をつけることで、知識の丸暗記ではなく、思考力と応用力を育成できます。
さらに、家庭学習の質が向上します。毎日誰かに学びをアウトプットすることは現実的に難しいですが、AIが対話相手となることで日々の学習定着を促進できます。
将来的には、全教科への展開や学年を超えた個別最適な学習の実現も期待され、GIGAスクール構想が目指す「一人ひとりの深い学び」を具現化する重要なツールとなる可能性があります。
情報元はこちらからご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000055.000040510.html
