
今冬、総合型選抜塾「SS義塾」の突然の音信不通により、入試直前期の受験生が行き場を失う事態が発生しました。
文部科学大臣も「大変遺憾」と述べるこの問題に対し、EdTech企業がAI学習アプリ『アオマル』を無償提供し、受験生と受け入れ塾を支援する緊急対応を開始しています。
人手不足でも24時間対応可能なAIの特性を活かし、「業界全体で受験生を守る」この取り組みは、学校教育における危機管理とAI活用の新たな可能性を示していると言えるでしょう。
記事の要約
株式会社mugendAI(東京都千代田区)は、総合型選抜塾「SS義塾」の音信不通・授業中止問題を受け、同塾在籍生および受け入れ塾へAI対策アプリ『アオマル』のプレミアムプランを2026年3月末まで無償提供することを決定した。
2025年12月16日に文部科学大臣が「大変遺憾」と述べるなど社会問題化している本事態において、入試直前期の受験生には状況収拾を待つ時間がなく、救済受け入れを表明する他塾も繁忙期で人的リソースに限界がある。
同社は「人手に依存しない、即時かつ大量の指導対応」というAIの強みを活かし、受験生本人と受け入れ塾双方を支援する。
受け入れ塾では一次添削や基礎指導をAIに任せることで、教員は精神的サポートなど本質的指導に注力できることになる。
代表の西江氏は「ビジネス的採算より目の前の受験生に安心を提供することが教育企業の責務」と述べ、業界全体での支援体制構築を呼びかけた。
(出典元:2025年12月17日 PR TIMES・株式会社mugendAIより)
今後の学校教育への示唆と可能性は?
本事例は、緊急時におけるAI活用の新たな可能性を示しています。
従来の教育支援は人的リソースに依存するため、突発的な事態への即応が困難でしたが、AIは24時間体制で無制限の対応が可能であり、危機管理の新しい選択肢となり得ます。
学校教育においても、教員の業務過多が深刻化する中、一次的な添削や基礎指導をAIに委ねることで、教員は生徒の精神的ケアや個別最適な指導といった人間にしかできない本質的な役割に専念できるため、「AIとの協働による教育の質向上」という新しいモデルを提示しています。
また、本施策が「業界全体での支援体制構築」を掲げている点も重要です。
今後、学校間や地域間でAI教育ツールを共有するプラットフォームが整備されれば、災害時や教員不足などの緊急事態にも柔軟に対応できる教育セーフティネットが実現する可能性があります。
教育格差の是正や、持続可能な教育システムの構築に向けた新たな一歩と言えそうです。
情報元はこちらからご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000151929.html
