
最新の生成AIニュース(2025年7月28日~8月3日)を、YouTubeチャンネル「いけともch_旧リモ研」の池田朋弘氏が注目した24のキーワードで紹介します。
1. ChatGPTに「学習モード」登場
ChatGPTに新機能「学習モード」が追加された。
従来のように即座に回答を提供するのではなく、質疑応答を通じてユーザーの思考を深めることができる機能である。選択肢を提示し、段階的に質問を重ねることで、学習や相談において自分自身の考えを整理できる。
2. NotebookLMに新機能「Video Overview」が追加
GoogleのNotebookLMに「Video Overview」機能が追加された。
現在は英語版限定だが、アップロードした資料を基に音声付きのプレゼンテーション動画を自動生成する。従来の音声要約に加え、視覚的な資料も含む形で内容を理解しやすくする機能として注目される。
3. Googleが「Gemini 2.5 Deep Think」を公開
GoogleがGemini 2.5 Ultraプラン限定で「Deep Think」モードを公開した。
従来モデルと比較して、論理的推論やプログラミング、数学問題において大幅に高い性能を示している。時間をかけてより深く思考することで、複雑な問題に対してより精度の高い回答を提供する。
4. Microsoft Edgeに「Copilot Mode」登場
Microsoft EdgeブラウザにCopilot Modeが導入された。
ページ上で直接質問したり、内容を要約したりすることが可能になった。さらに複数タブを開いている場合、それらの内容を踏まえた総合的な回答も提供する。ブラウザ内でのAI活用が一層進化している。
5. Adobe Photoshopが2025年7月期にアップデート
Adobe Photoshopがv26.9.0をリリースし、大幅な機能強化を行った。
ベータ版では写真に追加したオブジェクトを自動で調和させる「調和機能」と、画像解像度を向上させる「アップスケール機能」が追加。製品版では削除ツールの精度向上と新しい生成塗りつぶしモデルが導入された。
6. 楽天が「Rakuten AI」を本格提供
楽天が生成AIサービス「Rakuten AI」の本格提供を開始した。
楽天市場での商品検索や比較、相談が可能で、ユーザーの質問に対して適切な商品を提案し、詳細な比較表も自動生成する。購入エージェントとしての機能を強化し、ECにおけるAI活用の新たな形を示している。
7. Manusが複数AIエージェントで同時処理する機能を発表
ManusがWide Research機能を発表した。
200ドルのプロプラン限定で、調査タスクを複数のサブエージェントに分割し、100~200の項目を同時並行で処理する。従来の直列処理と異なり、大量のデータを効率的に調査できる革新的な機能である。
8. Claude Codeが想定外の利用量で「Maxプラン」に週次制限を導入
AnthropicのClaude Codeが想定を超える利用量により、月額200ドルのMaxプランに週次制限を導入することを発表した。
一部ユーザーが数万ドル相当のモデル使用量に達するなど、エンジニア向け開発エージェントとして高い人気を示している証拠でもある。
9. セガがローカルLLMで業務効率化と情報流出防止を両立
セガがローカルLLMを活用した業務効率化システムを導入した。機密情報の外部流出リスクを回避しながら、社内でのAI活用を実現している。クラウド型AIサービスとは異なり、企業内部でのデータ処理により、セキュリティと利便性を両立させた先進的な取り組みである。
10. NTTが世界初の熟練オペレーター対応をAIフローチャート化する技術開発
NTTが世界初となる技術を開発した。熟練オペレーターの対応プロセスをAIが自動的にフローチャート化し、新人オペレーターの教育や業務標準化に活用する。
経験やノウハウの可視化により、コールセンター業務の品質向上と効率化を同時に実現する革新的なソリューションである。
11. セールスフォースがAIエージェント基盤「Agentforce 3」を国内提供
セールスフォースがAIエージェント基盤「Agentforce 3」の国内提供を開始した。
営業、マーケティング、カスタマーサービスなど様々な業務領域で活用可能なAIエージェントを構築できる。企業の業務プロセスに特化したカスタマイズが可能で、日本市場向けの本格的な展開が始まった。
12. AsanaがAI導入効果を最大化するヒントを発表
プロジェクト管理ツールのAsanaが、AI導入効果を最大化するための具体的なヒントを発表した。
単純な作業自動化だけでなく、チーム協働の質向上や意思決定支援への活用方法を提示。実践的なガイドラインにより、企業におけるAI活用の成功率向上を支援している。
13. Metaが描く「Personal Superintelligence」構想
Metaが「Personal Superintelligence」構想を発表した。
個人に特化した超知能AIの実現を目指し、ユーザー一人ひとりの行動パターンや嗜好を深く理解するAIアシスタントの開発を進める。従来の汎用AIとは異なり、個人専用にカスタマイズされた知的支援システムの構築を目標としている。
14. ザッカーバーグ氏が「AI時代の主役はスマートグラス」と主張
Facebookの創設者ザッカーバーグが、AI時代における主要デバイスはスマートグラスになると主張した。
スマートフォンに代わる次世代インターフェースとして、AR機能とAIアシスタントを統合したスマートグラスの普及を予測。メタバースとAIの融合による新たなコンピューティング体験を提唱している。
15. Anthropicが「AI監査」~3種のエージェントで安全性検証を自動化
AnthropicがAI安全性検証の自動化システムを発表した。3種類の専門エージェントが連携し、AIモデルの安全性を多角的に監査する仕組みを構築。
人間による監査の限界を補完し、より効率的で包括的なAI安全性評価を実現する。AI開発における安全性確保の新たなアプローチである。
16. Google ChromeがAI生成「店舗レビュー要約機能」を米国で開始
Google ChromeがAI生成による店舗レビュー要約機能を米国で開始した。
大量のレビューから重要なポイントを自動抽出し、利用者にとって有用な情報を簡潔にまとめて表示する。レストランや店舗選びの意思決定を支援し、情報過多時代における効率的な情報収集を実現している。
17. Google検索AIモードのキャンバス機能を追加
Google検索のAIモードにキャンバス機能が追加された。
検索結果を視覚的に整理し、情報を構造化して表示することが可能になった。従来のテキスト中心の検索結果とは異なり、図表やチャートを用いた分かりやすい情報提示により、複雑な情報の理解を促進する革新的な機能である。
18. GoogleがLLMで構造化情報を抽出するライブラリを公開
GoogleがLLMを活用して構造化情報を抽出するオープンソースライブラリ「LangExtract」を公開した。
非構造化データから必要な情報を効率的に抽出し、データベースやスプレッドシート形式に変換する。開発者向けツールとして、データ処理の自動化と精度向上に貢献している。
19. 中国発オープンソースAI「Kimi K2」がオープンソースLLMで首位に
中国発のオープンソースAI「Kimi K2」が、オープンソースLLM分野で首位の性能を達成した。
従来の主要モデルを上回る言語理解能力と推論性能を示し、グローバルAI競争における中国勢の台頭を象徴している。オープンソースコミュニティでの影響力拡大が予想される。
20. Zhipuが次世代モデル「GLM-4.5」公開
中国のAI企業Zhipuが次世代言語モデル「GLM-4.5」を公開した。
従来モデルから大幅な性能向上を実現し、特に中国語処理において優れた能力を示している。多言語対応と高精度な推論機能により、アジア市場でのAI競争激化を示す重要な発表である。
21. Anthropicが企業利用シェアでOpenAIを上回る
Anthropicがエンタープライズ市場において、OpenAIを上回る利用シェアを獲得したことが報告された。
企業向けの安全性重視とカスタマイズ性の高さが評価され、Fortune 500企業での採用が急速に拡大している。AI市場における競争構造の変化を示す重要な指標である。
22. OpenAIが評価額3000億ドルで83億ドルを調達と報じられる
OpenAIが評価額3000億ドルで83億ドルの資金調達を実施したと報じられた。
この評価額はAI業界史上最高額であり、同社の市場における圧倒的な地位を示している。調達資金は計算資源の拡充と新技術開発に投入される予定で、AI開発競争のさらなる激化が予想される。
23. GitHub Copilotの利用者が2000万人を突破
MicrosoftのGitHub Copilotの利用者数が2000万人を突破した。
プログラミング支援AIとして圧倒的な普及を達成し、ソフトウェア開発現場でのAI活用が標準化している。開発者の生産性向上に大きく貢献し、プログラミング業界の働き方を根本的に変革している。
24. Google「AI Overview」導入で外部サイト流入が大幅減
GoogleのAI Overview機能導入により、検索結果からの外部サイト流入が大幅に減少していることが判明した。
AI要約により検索者のニーズが満たされるため、元サイトへのアクセス減少が問題化している。Web広告やSEO業界に大きな影響を与える構造的変化として注目されている。
日本の教育・塾・学習分野への活用可能性は?
最も注目すべきはChatGPTの学習モードです。
従来のように即座に答えを提示するのではなく、段階的な質問を通じて生徒の思考を深める機能で、まさにAI家庭教師として機能します。
塾においては個別指導の効率化が期待でき、一人ひとりの理解度に応じたカスタマイズされた学習支援が可能になります。
次にNTTの熟練オペレーター対応フローチャート化技術も教育現場で応用できます。
優秀な教師の指導プロセスをAIで可視化し、新人教師や講師の研修に活用することで、教育の質を標準化できます。
特に塾業界では、経験豊富な講師のノウハウを体系化して継承する仕組みとして価値があります。
Asanaが発表したAI導入効果最大化のヒントも参考になります。
教育組織がAIを段階的に導入する際の指針として、まず10分程度の簡単なタスクから始めて教職員の理解を深め、透明性を保ちながら信頼関係を構築するアプローチが重要です。
これにより教育現場でのAI活用への不安を軽減し、スムーズな導入が実現できるでしょう。
ぜひこの記事を参考に、今後の教育現場での生成AI活用を検討してみてください!
参考: