ステマ規制の基礎知識!学習塾経営で絶対に避けるべき行為とは

学習塾経営において、口コミの重要性は年々高まっています。しかし一方で、ステマ規制によるリスクを無視できません。昨年施行された新制度により、安易な口コミ対策は重大な違反行為と見なされる可能性があるのです。本記事では、規制の内容を理解し、対策のポイントをおさえることで適切な塾運営を実現します。

参考記事:「Yahoo!ニュース」, 2024年6月8日
URL:https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/cf1778aaff170a2cde2d13cbcab3991953ecc25d

ステマ規制とは?学習塾経営に潜むリスクの理解

ステマ規制が導入された背景と概要

ステマ規制が導入された背景には、インターネット上の口コミの信頼性が問題視されていたことがあります。事業者が口コミサイトに高評価の投稿をさせる「ステルスマーケティング(ステマ)」が後を絶たず、消費者が事業者の働きかけを知らずに誤解を招く事態が多発していたのです。

そこで2022年10月に、景品表示法の一部が改正され、ステマ広告が「不当な表示」として明確に規制の対象となりました。規制の対象となるステマの具体例としては、一般の消費者に依頼して商品の高評価を書かせる、専門業者に依頼して不正な高評価のレビューを投稿させる、無償でサンプル品を提供し投稿を依頼するなどが挙げられています。

つまり、事業者が第三者の口コミの「内容」に関与している場合は、違反と見なされる可能性があります。客観的に見て、第三者の自主的な意思に基づく投稿とは認められないためです。

学習塾でのステマに該当する具体例

学習塾経営においても、ステマ規制に抵触するリスクは存在します。例えば、次のようなケースはステマとみなされる可能性があります。

  • 塾生や保護者に対し、特定の高評価の内容を口コミサイトに投稿するよう依頼した場合
  • 一定期間の無料体験授業を条件に、高評価の口コミ投稿を求めた場合
  • 塾生や保護者に対し、景品や割引を見返りに高評価投稿を働きかけた場合
  • 専門業者などに依頼し、不正な高評価のレビューを大量に投稿させた場合
  • 競合他塾に対する低評価の口コミ投稿を指示した場合

一方で、単に謝礼としての割引クーポンを配布しただけでは、特に高評価に限定していない以上、ステマには該当しません。また、第三者の自主的な意思で自由に投稿された内容であれば問題ありません。

つまり、重要なのは事業者による口コミ内容への関与の有無です。経営者は、塾生や保護者への過度な働きかけに注意を払う必要があります。

ステマに抵触しやすい学習塾の口コミ対策

保護者へのお願いや働きかけは規制対象に

学習塾経営においては、口コミの良し悪しが塾の評判や生徒募集に大きな影響を及ぼします。そのため、良い口コミを増やしたいという気持ちから、保護者に対して高評価の投稿を依頼したり働きかけたりすることがあるかもしれません。

しかし、このような行為は明らかにステマ規制に抵触するリスクがあります。事業者が口コミの内容に関与し、保護者の自主的な意思による投稿ではないと判断される可能性が高いためです。

たとえ「お願いをするだけ」と思っていても、保護者側に心理的な圧力を感じさせてしまえば規制対象となります。さらに、「高評価の内容で書いてほしい」と具体的に指示を出せば、どう考えてもステマ規制に抵触します。

経営者は、保護者への過度な働きかけに十分気をつける必要があります。一見控えめな依頼でも、相手に不当な影響を与えていないか常に意識しましょう。

無償サービス提供と口コミ投稿の関連性

ステマ規制で気をつけなければならないのは、無償でサービスを提供することと口コミ投稿を結びつけることです。

例えば、「体験授業を無料で受けられる代わりに、高評価の口コミを書いてほしい」というように、直接的に口コミ投稿を条件として提示すれば、明らかにステマ規制に抵触します。

さらに、「無償の体験授業を受けた方に、感想を書いていただけると嬉しいです」と言うように、書き方次第では口コミ投稿を期待していると受け取られかねません。

無償サービスを提供する際の口コミ依頼の仕方が肝心です。「ぜひ感想を書いてください」と一方的に求めるのではなく、「感想をいただければ幸いです」と受け手に選択の余地を持たせることが重要になります。

もちろん、無償サービスの提供そのものが問題視されるわけではありません。ただ、そこから口コミ投稿を働きかけるような言動は控えめにする必要があるのです。

まとめ:健全な口コミ施策に向けて

学習塾経営においてステマ規制に抵触しないためには、保護者や生徒への過度な口コミ働きかけを控えることが何より重要です。たとえ控えめな言い回しでも、相手に心理的な圧力を与えてしまえばステマ規制違反と見なされかねません。また、無償のサービス提供と口コミ投稿を結びつけることも危険です。健全な口コミ運用のためには、第三者の自主的な意思を最大限尊重する姿勢が求められます。