不登校や定時制高校という経験は、「克服」されるべきものなのだろうか?
不登校や定時制高校での経験は、「つまづき」や「克服すべきこと」なのでしょうか?
そして、これらの経験を “やり直す” あるいは “上書きする” ような「成功の物語」を、どこかで求めてはいないでしょうか。
私たちは、安心のために「正しい道」や「うまくいく形」を信じてしまいます。
けれど、その思いの中で、子どもたちの多様な学びや生き方を、いつの間にか“枠の外”に追いやってしまっているかもしれません。
不登校当事者の抱える生きづらさは、どうして起こるのだろう??
学校の外で学ぶことや、少し違った進路を選ぶことが「特別なこと」として扱われ、社会の“真ん中”から外に押し出されてしまう――。
社会学では、こうした状態を「周縁化(しゅうえんか)」と呼びます。
私たちは、知らず知らずのうちに、そうした「周縁化」に目を向けないまま、社会の中にある“生きづらさ”を見落としてしまっているのかもしれません。
