調査結果!AIを大学生の3人に2人が毎日利用~日本の教育現場が直面する新たな課題と可能性

学校教育の転換点が到来しているのかもしれません。

最新の調査によると、大学生・Z世代の66.4%が毎日AIを利用し、その中でもChatGPTが圧倒的な支持を集めています。

もはやAIは特別な技術ではなく、学生たちの日常に完全に溶け込んでいる現実があります。

興味深いのは、学習支援だけでなく「相談・メンタルケア」への期待が高く、従来の教育支援の枠を超えた活用が進んでいることです。

AI時代のこの急激な変化は、学校教育にどのような影響をもたらし、教師や教育システムはどう対応すべきでしょうか。

【記事の要約】
株式会社on the bakery(神奈川県横浜市)が2025年8月に実施した大学生・Z世代116名を対象とするAI活用実態調査によると、毎日AIを利用する学生が66.4%と過半数を超え、最も使用されているのはChatGPTが78.8%を占めている。

利用頻度は「毎日」66.4%、「2-3日に1度」24.1%で合計90%以上が定期的にAIを活用している。
使用ツールは圧倒的にChatGPTで、Gemini(19.5%)、Claude(1.8%)が続く。

用途の期待では「画像・動画生成」16.7%と「相談・メンタル」14.3%が上位を占め、続いて「翻訳・品質」「根拠・業務効率化」がそれぞれ11.9%となっている。
これは創作活動とメンタルケアという対照的なニーズが同程度に存在することを示している。

調査結果では、品質・根拠(信頼性)への要望が顕在化しており、情報の出典や再現手順への関心も高まっている。
AI利用が日常化する一方で、学生たちは情報の信頼性を重視する傾向も示している。
(出典元:2025年8月18日 PR TIMES、同18日 こどもとITより)

学校教育への示唆と将来の展望は?

この調査結果は、学校教育にとって興味深い示唆を含んでいます。

まず、Z世代の66.4%が毎日AIを利用している現実を踏まえ、教育現場でのAI活用を前提とした指導体制の構築が急務です。

特に注目すべきは、学生たちが「根拠・業務効率化」への関心を11.9%示していることです。
これは単にAIに依存するのではなく、情報の信頼性や検証可能性を重視していることを意味します。
学校教育ではAIリテラシー教育として、情報の出典確認や批判的思考力の育成を重点的に行うべきでしょう。

また、「相談・メンタル」分野への期待が14.3%と高いことから、学習支援や進路相談におけるAIの活用可能性が示唆されます。
教師の業務負担軽減と個別対応の充実を両立できる新しい教育モデルの構築が期待できます。

将来的には、創作活動(16.7%)への高い関心を活かし、美術や音楽、文芸などの芸術教育分野でのAI協働学習が主流となる可能性があります。
学生の創造性とAIの生成能力を組み合わせた革新的な学習体験の提供も実現することでしょう。