愛知発!AI時代の即戦力人材を育成すべく初の県立高専を新設へ~2029年春に開校予定

求人倍率20倍超といわれる驚異的な就職実績を誇る高等専門学校が、愛知県で初めて「県立」として誕生します。

同県名古屋市千種区の愛知総合工科高校内に設置され、DXやAI分野で即戦力となる「高度なものづくり人材」を5年一貫教育で育成する計画です。

中学卒業後に選択できる新たな進路として、産業界から高い評価を受ける実践的技術教育が地域に根付く取り組みは、今後の教育現場に大きな変革をもたらす可能性を秘めています。

記事の要約

愛知県は2025年11月4日、DXやAIなどの成長分野で即戦力となる「高度なものづくり人材」の育成を目的に、県立高等専門学校の設置準備を開始すると発表した。

その設置場所は名古屋市千種区の愛知総合工科高等学校校地内で、1学年40名(5学年で200名)の規模。
愛知県公立大学法人が運営主体となり、1学科・複数コースを設置予定で、開校時期は文部科学省の認可を経て、最短で2029年4月を目指している。

公立高専の新設は全国5例目となる見通しである。
全国的な生産年齢人口の減少と産業構造の変化を見据え、5年一貫教育により実践的技術力を備えた地域企業の即戦力人材を輩出し、地域課題の解決や地域経済の高度化に貢献する人材育成の中核となることが期待されている。
(出典元:2025年11月4日 愛知県ホームページ・知事会見より)​

学校教育への影響や可能性は?

この取り組みは、従来の中高一貫教育とは異なる「中学卒業後からの5年一貫専門教育」という新しい教育モデルを示しています。

DXやAI人材の育成という社会的ニーズに対応するため、一般科目と専門科目をバランスよく配置したカリキュラムにより、理論と実践を統合した学びが実現できます。

特に注目すべきは、既存の愛知総合工科高校との併設運営により、施設や設備を共有しながらコストを抑制する点です。
この手法は、他の自治体でも専門人材育成施設を設置する際の参考モデルとなるでしょう。

また、高専卒業生は「準学士」の称号が得られ、大学編入も可能なため、多様な進路選択肢を提供できることになります。

産業界からの評価が高く求人倍率も高水準であることから、キャリア教育の観点でも中学生や保護者に新たな選択肢を提示する意義があります。
今後の教育改革では、このような産学連携型の実践的教育機関の拡充が地域人材育成の鍵となることでしょう。


情報元はこちらからご覧ください。
https://www.pref.aichi.jp/press-release/kosen20251104.html