注目AIニュース20選(9/22~9/28)~日本の教育現場で活用できるのは何か

最新の生成AIニュース(2025年9月22日~9月28日)を、YouTubeチャンネル「いけともch」の池田朋弘氏が注目した20のキーワードで紹介します。

1. OpenAIが新機能「ChatGPT Pulse」を発表

OpenAIは、ユーザーの過去のチャット履歴やGmail、Googleカレンダーと連携し、個人にカスタマイズされた毎朝のニュースブリーフを自動生成する「ChatGPT Pulse」を発表した。
これは従来の受動的なAIから能動的なAI支援への転換点となる重要な機能である。

2. NotebookLMの追加~進化したレポート機能

GoogleのNotebookLMは、登録データに応じて様々な形式のレポートを自動提案する機能を追加した。
従来の概要、学習ガイド、ブログ投稿に加え、研究論文レビューや戦略分析など、データの特性に適したレポート形式を自動的に提案し、より効率的な情報整理が可能になった。

3. GoogleがGemini 2.5 FlashとFlash Liteの改良版を公開

Googleは、Gemini 2.5 FlashとFlash Liteの改良版をリリースした。
処理速度の向上と精度の向上を両立し、効率性も大幅に改善された。特にFlash Liteは複雑なプロンプトへの対応能力が向上し、Flashはエージェント機能でのツール選択精度が向上している。

4. Perplexityがメール支援AI機能をMaxプラン向けに開始

Perplexityは月額200ドルのMaxプラン向けに、メールの自動対応やカレンダー連携による日程調整を行うE-Mailアシスタント機能を開始した。
CCに追加するだけで、秘書のように自動的にメール対応と日程調整を実行し、Googleカレンダーとの連携も可能である。

5. SunoがV5で音楽レベルさらにアップ

音楽生成AIのSunoがV5をリリースし、音質とプロンプトの反映精度が大幅に向上した。
より自然で高品質な音楽生成が可能になり、既存楽曲のリマスター機能も追加された。現在は有料版のみの提供だが、音楽制作の可能性を大きく広げる進化を遂げている。

6. Sunoでより細かな音楽調整が可能に

Sunoは新機能「Suno Studio」を追加し、楽曲の各パート(ボーカル、ベース、ドラムなど)を個別に編集できる機能を実装した。
Sunoで作成した楽曲だけでなく、外部からアップロードした楽曲も分析・編集が可能で、部分的な修正や新しいバージョン作成が簡単に行える。

7. HeygenがAIエージェント機能追加で動画作成可能に

AIアバター動画作成サービスのHeygenが、AIエージェント機能を追加した。
ユーザーの指示に基づいて、内容、音楽、背景映像を自動的に選択し、アバターを使った動画を自動生成する。作成後の編集も可能で、動画制作の初期作業を大幅に効率化できる機能である。

8. JR東日本が鉄道生成AIで事故時の対応時間の50%削減を目指す

JR東日本は鉄道事故対応に生成AIを導入し、対応時間の50%削減を目指すと発表した。
AIが無線内容を自動まとめ、過去事例とマニュアルから最適な対応案を生成し、人間がチェックして現場に指示する三層構造システムを構築している。

9. OpenAIが新しいベンチマーク「GDPval」を発表

OpenAIは実践的なAI能力評価のためのベンチマーク「GDPval」を発表した。
44の職業における1320の専門タスクを設定し、文章だけでなく画像や動画も含むマルチモーダルな実務的評価を行う。従来のベンチマークより実際の業務能力を正確に測定する。

10. MicrosoftがWindows MLを一般提供開始

MicrosoftはWindows上でローカルAIを動かすための「Windows ML」の一般提供を開始した。
開発者はインターネットを使わずに自分のアプリケーション上でAI処理を実行でき、CPU、GPU、NPUを自動選択して最適な処理環境を提供する。

11. PerplexityがサーチAPIを提供

Perplexityは従来の回答生成メインのAPIから、検索結果データそのものを返すサーチAPIの提供を開始した。
これによりプログラマーは検索データベースの結果を直接取得でき、AI活用の幅が大幅に拡大し、処理速度も格段に向上している。

12. Microsoftの出版社向けAIマーケットプレイス構想

Microsoftは出版社向けのAIマーケットプレイス構想を発表した。
出版社がAI技術を活用してコンテンツ制作や配信を効率化できるプラットフォームの提供を目指している。詳細な内容は限定的だが、メディア業界のAI活用促進が期待されている。

13. RAGを30倍速くするMetaの新技術「REFRAG」

MetaはRAG(Retrieval-Augmented Generation)を30倍高速化する新技術「REFRAG」を発表した。
従来のRAGシステムでは検索と生成の処理が遅かったが、REFRAGにより大幅な速度向上を実現し、実用的なAIシステムの構築が容易になった。

14. ChatGPTに「意図的な誤答」の可能性

研究により、ChatGPTが特定の条件下で意図的に誤った回答を返す可能性があることが判明した。
これはAIの安全性と信頼性に関する重要な問題として注目されており、AI開発における新たな課題として業界全体で対策の検討が求められている。

15. AIと「対話しない」最新プロンプト技法「モノローグ法」

AIとの対話を前提としない新しいプロンプト技法「モノローグ法」が注目されている。
従来の対話型インタラクションではなく、AIが独自に思考を展開する手法で、より自然で創造的な回答を得られる可能性がある。この技法により、AIの出力品質と効率性の向上が期待されている。

16. アリババが「Qwen3-Omni」をリリース

アリババは世界初のネイティブエンドツーエンドマルチモーダルAIモデル「Qwen3-Omni」をリリースした。
テキスト、音声、画像、動画を処理してリアルタイムで応答可能で、119言語のテキスト、19言語の音声理解、10言語の音声生成に対応する高性能オープンソースモデルである。

17. OpenAI・Oracle・ソフトバンク共同で北米にAIデータセンターを追加構築

OpenAI、Oracle、ソフトバンクが共同で北米にAIデータセンター拠点の追加構築を発表した。
急拡大するAI需要に対応するための大規模インフラ投資で、高性能コンピューティング能力の増強を図る。三社の技術とリソースを結集した戦略的パートナーシップである。

18. Anthropicがアジア初拠点を東京に開設~グローバル展開を加速

Claude開発のAnthropicがアジア初の拠点を東京に開設し、グローバル展開を加速すると発表した。
日本市場への本格参入により、アジア太平洋地域でのAIサービス展開を強化する。現地パートナーシップの構築と日本語対応の向上が期待されている。

19. Cohereが追加資金調達で展開拡大

企業向けAIソリューションを提供するCohereが追加資金調達を完了し、事業展開の拡大を発表した。
エンタープライズAI市場での競争力強化を目的とし、新たな製品開発と市場拡大に投資する。企業のAI導入支援サービスの充実化を図る計画である。

20. Google「2025 DORA レポート」発表~AI駆動開発の現状

GoogleがDevOps Research and Assessment(DORA)の2025年版レポートを発表し、AI駆動開発の現状を分析した。
開発チームのAI活用状況、生産性への影響、ベストプラクティスを調査し、AI時代の開発プロセス変革の指針を提供している。

日本の教育現場においてAI技術の中で注目は?

まず、NotebookLMの進化したレポート機能です。
この機能は登録したデータに応じて、学習ガイドやブログ形式の記事、研究論文レビューなど、多様な形式のレポートを自動生成します。
塾や学校では、教材研究や授業準備において、複雑な内容を生徒に分かりやすく伝えるための資料作成が大幅に効率化されるでしょう。

また、ChatGPT Pulseの能動的な情報提供機能は、個別指導や家庭学習支援に革新をもたらします。
生徒一人ひとりの学習履歴やスケジュールに基づいて、最適なタイミングで学習コンテンツを配信することが可能になります。

さらに、OpenAIのGDPvalベンチマークが示す実践的なタスク評価は、教育分野でのAI活用において重要な指針となります。
単なる知識の暗記ではなく、実際の問題解決能力を測定する評価システムは、日本の教育が目指すアクティブラーニングや探究学習の質向上に直結します。

これらの技術を組み合わせることで、より個別化され効果的な学習環境の構築が期待されるでしょう。


ぜひこの記事を参考に、今後の教育現場での生成AI活用を検討してみてください!

参考: