
中学校の英語授業で「話すこと」の時間が学年とともに減少し、71.5%の学校でしか十分な言語活動が行われていない(文科省調査)という現状をご存知でしょうか。
クラスで恥ずかしくて英語を話せない生徒、限られた授業時間でスピーキング練習に悩む教師…
そんな学校現場の課題を解決するAI英会話学習サービス「ララランゲージ」の実証実験が今年9月中旬からスタートします。
検定教科書に準拠し、生徒一人ひとりが安心してAIと英語で対話できるこのシステムは、日本の英語教育を変える可能性を秘めているかもしれません。
【記事の要約】
株式会社イーオン(東京都新宿区)が2025年9月中旬より、中学生用AI英会話学習サービス「ララランゲージ」の実証実験を私立中学校で開始する。
本サービスは、中学生のスピーキング力向上を目的とし、ALTとの会話機会が少ない生徒に英語を話す時間を確保することを狙いとしている。
東京書籍の検定教科書『NEW HORIZON』に準拠したコンテンツを提供し、授業で学んだ知識を「話せる力」に直結させる構成。
生成AIを活用した英会話練習機能「AI Friends」により、中学生の興味に合わせたトピックや留学前のホームステイ会話を楽しみながら学習できる。
文部科学省の調査によると、中学校で言語活動を50%以上行う学校は71.5%にとどまり、学年が上がるにつれて「話すこと」の割合が減少する課題が浮上している。
人前で英語を話すことへの恥ずかしさを克服し、AIとの会話により失敗を恐れずにアウトプット練習が可能となる点が画期的である。
(出典元:2025年9月8日 PR TIMES、同8日 こどもとITより)
今後の学校教育への活用と将来性は?
このAI英会話学習システムは、日本の英語教育における根本的な課題解決に可能性を秘めています。
特に注目すべきは、教師の成績評価負担を軽減しながら、客観的な学習状況把握を実現する教師用管理画面の存在です。
学校現場では限られた授業時間内でスピーキング練習を十分に確保することが困難でしたが、家庭学習でもタブレット端末を使って継続的な会話練習が可能になります。
アプリインストール不要のウェブブラウザ利用により、導入障壁も低く抑えられています。
将来的には、個別最適化された学習環境の実現が期待されます。
AI相手なら恥ずかしさを感じずに発話練習ができるため、内向的な生徒も積極的に参加できるでしょう。
2026年春の商用化に向けて実証実験を重ねることで、全国の中学校への普及が見込まれます。
この取り組みは、日本の英語教育をインプット中心からアウトプット重視へと転換させる重要な一歩となるでしょう。
情報元はこちらからご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000202.000062811.html
https://edu.watch.impress.co.jp/docs/news/2045507.html