所見作成時間が1割に!AI教育支援アプリ上の特許取得~学校現場の働き方改革に向けて

学校現場の大きな悩みの一つである所見作成が、AI技術によって劇的に変わろうとしています

Mikulak社が開発した教育支援アプリ「ClassCloud」では、子どもの成果物からAIが自動で所見を生成する特許技術により、「以前の1割程度の時間で作業が終わるようになった」との現場の声が寄せられました。

教員の働き方改革が叫ばれる中、この革新的な技術は単なる効率化を超えて、「先生が子どもと向き合う時間を作る」という本来の教育の姿を取り戻そうとしています

90以上の自治体で導入実績を持つこのシステムが、現場の教員たちにどのような変化をもたらしているのでしょうか。

【記事の要約】
株式会社Mikulak(東京都渋谷区)は、生成AIを活用した学校向け学習・校務一体型サポートアプリ「ClassCloud」において、子どもの成果物からAIが所見を自動生成する特許を取得した
本特許技術は2023年6月からすでに実装されており、ワンタップでクラス全員分の所見を生成し、教員が効率的に編集できる機能を提供している

現場の教員からは「以前の1割程度の時間で作業が終わるようになった」「自分が見落としていた子どもの活動を把握することができた」といった声が寄せられている
東京学芸大学附属小金井小学校の鈴木秀樹教諭は『「生成AIでも何でも使えるものは全て使って有益なフィードバックをしたい」と考える方が現代の教育にフィットする』と評価。

同特許の目的は「先生が子どもと向き合う時間を作る」ことであり、教員の負担軽減、所見の質向上、教員の見取り向上の効果が期待される
ClassCloudは90以上の自治体で活用実績があり、NextGIGAで導入自治体が急増している
(出典元:2025年7月24日 PR TIMES、同25日 こどもとITより)

今後の学校教育への活用可能性は?

この特許技術は、学校教育の未来に大きな可能性をもたらします。

まず、教員の働き方改革の観点から、所見作成時間の大幅短縮により、教員が子どもとの対話や個別指導により多くの時間を割けるようになります
AIが見落としがちな子どもの細かな活動も捉えることで、より客観的で包括的な評価が可能となり、教育の質向上につながるでしょう

また、この技術は所見に留まらず「成果物からの個人の評価」「単元内の変容の評価」まで権利範囲に含まれており、将来的には個別最適化された学習支援システムへの発展が期待できます。
子どもの学習履歴をAIが継続的に分析することで、一人ひとりの学習特性に応じた指導方法の提案や、つまずきの早期発見が実現するでしょう。

さらに、NextGIGAの進展により、こうしたAI技術を活用した教育支援システムの導入が加速し、データに基づく科学的な教育実践が広がることで、教育効果の向上と教員の専門性向上の両立が図られると考えられます。