宮城発!全国初導入のAIドリルとCBTテスト~ベネッセの小中学校向け教育アプリで算数授業が激変か

宮城県教育委員会が今年度から開始した「みやぎの算数教育改善プラン」で、ベネッセの教育アプリ「テストパーク」と「ドリルパーク」が本格導入されました

テストの採点時間を34.5分から9.4分に短縮し、AIが一人ひとりの習熟度に合わせた問題を自動出題する革新的なシステムです

同県塩竈市・登米市の全小中学校をモデルエリアとして始まったこの取り組みは、教員の働き方改革と子どもたちの個別最適な学びを同時に実現する画期的な教育改革として注目を集めています

従来の画一的な指導から脱却し、データに基づいた指導の質向上を目指すこの挑戦が、全国の学校現場にどのような変化をもたらすのでしょうか。

【記事の要約】
株式会社ベネッセコーポレーション(岡山県岡山市)が提供する小中学校向けICT学習ソフト「ミライシード」が、宮城県教育委員会の「みやぎの算数教育改善プラン」に導入された
このプランは令和六年の「第二期宮城県教育振興基本計画」改訂を受けて今年度から開始される県内全域の授業改革の取り組みである

導入されるのは「テストパーク」と「ドリルパーク」の2つのアプリである
「テストパーク」はCBT方式の単元テストで、採点時間を34.5分から9.4分に、返却日数を3日から最短授業内に短縮する

「ドリルパーク」はAI搭載のデジタルドリルで、学習履歴から習熟度を予測し個別最適な問題を出題する
まず塩竈市・登米市内の全小中学校からアプリ活用がスタートし、授業中のテスト実施後、放課後や家庭学習でのAIドリル活用という学習サイクルを構築する

これにより教員の負荷軽減と、データに基づいた指導の質向上を図る
(出典元:2025年7月22日 PR TIMESより)

今後の学校教育への活用と将来性は?

この取り組みは、日本の学校教育におけるデジタル変革の重要なモデルケースとなるでしょう

注目すべきは、AIによる個別最適化学習の実現です。
従来の画一的な指導から脱却し、一人ひとりの理解度に応じたきめ細かな指導が可能になることで、すべての児童生徒の可能性を最大限に引き出せます

教員の働き方改革にも大きな効果が期待されます。
テストの採点時間が大幅に短縮されることで、教員は本来注力すべき創造的な授業設計や子どもたちとの対話により多くの時間を割けるようになります
これは教育の質的向上に直結する重要な変化です。

さらに、リアルタイムでの学習状況把握により、つまずきの早期発見と対応が可能になります
協働的な学びとの一体的充実も図られ、個別学習と集団学習のバランスの取れた教育環境が構築されます

この宮城県での成果が今後、全国の教育現場におけるAI活用教育の標準モデルとして展開される可能性もあり、日本の教育システム全体のデジタル化を加速させる重要な取り組みといえるかもしれません。