
学校教育の現場で今、新たな変化が起きています。
宮崎県の延岡学園では、今夏にNTTドコモビジネスや平田東九州病院など9社と連携し、中学生を対象としたAIエンジニア体験プログラム「AI TECH CAMP 2025」を開催します。
このプログラムでは、8月の5日間でPythonプログラミングやデータ分析を学んだ後、実際の企業課題にAIを活用して、解決策を提案するという実践的なカリキュラムを実施。
単なる体験学習にとどまらず、課題発見から提案まで一連の思考プロセスを中学生段階で経験させることで、将来の進路選択の視野拡大を目指すこの取り組みは、教育現場における産学連携の新たなモデルとして注目されていくでしょう。
【記事の要約】
延岡学園は2025年8月2日から6日まで、中学生を対象とした「AI TECH CAMP 2025」を延岡学園高等学校(宮崎県延岡市)で開催する。
このプログラムは北浜キャピタルパートナーズとSUN Digital Transformationとの共同主催で、NTTドコモビジネス、平田東九州病院、宮崎トヨタなど9社が参画している。
5日間のカリキュラムは、前半でHTML、Pythonプログラミング、データ分析の基礎を学び、後半では企業が提示する実際の課題にAIを活用してチームで解決策を立案する構成である。
最終日には企業担当者の前でピッチ形式の成果発表を実施し、中学生でありながら実際のビジネスシーンに触れる機会を提供(参加費無料、申込締切7月30日)。
このプログラムは、延岡学園が2026年4月に新設予定の「情報テックリート科」の先駆けとして実施され、課題発見・情報収集・分析・提案といった思考プロセスを中学生段階で経験させることで、将来の進路選択における視野の拡大を目指している。
(出典元:2025年7月22日 PR TIMESより)
今後の学校教育への活用と可能性は?
このAI TECH CAMPは、現代の学校教育に革新的な示唆を与えています。
最も注目すべきは、企業と教育機関が連携した実践的なキャリア教育モデルです。
従来の教科書中心の学習から脱却し、実際のビジネス課題に取り組むことで、生徒は社会で求められるスキルを早期に習得できます。
特に重要なのは、中学生という早い段階でAI技術に触れさせることです。
これにより、デジタルネイティブ世代がテクノロジーを単なる消費者ではなく、創造者として活用する姿勢を育成できます。
また、チームでの課題解決やピッチ発表を通じて、協働性やプレゼンテーション能力も同時に養われます。
将来的には、このような産学連携プログラムが全国の教育機関に普及し、地域企業と連携した実践的な学習機会が標準化される可能性があります。
さらに、AIやデータ分析が義務教育カリキュラムに組み込まれることで、すべての生徒がデジタル時代に必要な基礎スキルを身につけられる教育システムの構築が期待されるでしょう。