AI採点で教員の負担激減!GMOのシステムが高校定期考査導入で業務削減を実現

教育現場のデジタル化が加速しています。

GMOメディア株式会社の「コエテコStudy by GMO」が東京都立小平高等学校の「情報Ⅰ」定期考査に採用され、問題作成から採点までの工程を大幅に効率化。

従来の紙ベースの試験運営で課題となっていた教員の業務負担を約6時間削減することに成功しました。

AIによる問題生成と自動採点機能を備えたこのCBT(Computer Based Testing)システムは、2027年度から始まる全国学力調査のCBT化に先駆け、学校教育の未来を示す取り組みとして注目を集めています。

【記事の要約】
GMOメディア株式会社の「コエテコStudy by GMO」が2025年3月に東京都立小平高等学校の「情報Ⅰ」定期考査に採用された。
従来の紙試験では、問題作成から採点まで多くの時間と労力を要し、特に生徒数の多い学校では迅速なフィードバックが困難であった。
これらの課題解決のため、小平高校は「コエテコStudy by GMO」を導入し、試験運営の効率化とカンニング防止による公平性の確保を実現した。

このシステムはAIによる問題自動生成機能を備え、教員は生成された問題を調整・確認するだけで作問時間を大幅に短縮できる。
また、試験問題の印刷・配布が不要となりペーパーレス化を実現し、生徒の回答はボタンクリックでシステムに保存されるため回収・整理の手間も省ける。
さらに、AIによる即時採点で採点業務がゼロとなり、人的ミスを防止しつつ生徒への迅速なフィードバックが可能となる。

小平高校ではCBT導入前に授業内で小テストを実施して生徒に練習機会を提供し、導入後は約6時間の業務時間削減に成功した。
一方、キーボード入力が困難な生徒への対応として別途紙試験を用意する必要があり、約1時間半を要した。
(2025年3月18日 こどもとITより)

学校教育への活用と将来性は?

「コエテコStudy by GMO」のようなCBTシステムは、学校教育に多くのメリットをもたらす可能性があります。
まず、教員の業務負担を大幅に軽減できるため、より質の高い授業準備や個別指導に時間を割くことができます。
AIによる問題生成と採点の自動化は、教員の創造的な教育活動への時間確保に貢献するでしょう。

また、生徒にとっては試験後すぐに結果を確認できるため、学習の振り返りがタイムリーに行え、理解度の向上につながります。
デジタル環境での試験は、将来の社会で求められるICTスキルの育成にも寄与します。

文部科学省が2027年度から全国学力・学習状況調査をCBT形式へ全面移行する方針を示していることからも、今後CBT試験の普及が進むと予想されます。
課題としては、キーボード入力が困難な生徒への配慮や、通信環境のトラブル対策が必要です。

将来的には、AIによる個別最適化された問題提供や、リアルタイムでの学習進捗分析など、より高度な教育支援ツールへと発展する可能性があります。
教育のデジタル化が進む中、こうしたテクノロジーを効果的に活用することで、より公平で質の高い教育環境の実現が期待されます。