
OpenAIが米国最大の公立大学システムに新たな一手を打ち出しました。
カリフォルニア州立大学の23キャンパスに教育版ChatGPTを導入することを発表し、約50万人の学生と教職員が利用可能になります。
AIチャットボットによる個別指導や学習支援が、高等教育の新たなスタンダードとなる可能性を示す画期的な取り組みとして、教育界から注目を集めています。
【記事の要約】
OpenAIは、カリフォルニア州立大学システムにChatGPTの教育版を導入することを発表した。
この導入により、米国最大の公立大学システムの23キャンパスで、約50万人の学生と教職員がこのサービスを利用できるようになり、学生はパーソナライズされた個別指導や学習ガイドにアクセスでき、教職員は管理業務にChatGPTを活用できるようになる。
OpenAIは2023年から、教室へのChatGPT導入を目指してきたが、当初は不正や盗用への懸念から、一部の学校で使用禁止が検討されていた。
すでにペンシルベニア大学ウォートン校、テキサス大学オースティン校、英国のオックスフォード大学などで「ChatGPT Enterprise」が使用されており、これを受けてOpenAIは2024年5月に「ChatGPT Edu」を立ち上げた。
競合するAlphabetも教育分野に進出しており、AI教育プログラムに1億2000万ドルの投資基金を設立し、生徒の学校用Googleアカウントに生成AI chatbotのGeminiを導入する計画を発表している。
(出典元:2025年2月4日ロイター通信より)
日本の教育への示唆と可能性は?
AIチャットボットの教育現場への導入は、日本の教育システムに大きな変革をもたらす可能性があります。
個別指導や学習支援の面では、生徒一人一人の理解度や学習ペースに合わせた教育を実現できます。
教職員の業務効率化という観点からも、校務の自動化や事務作業の軽減が期待でき、教員の働き方改革にも貢献できるでしょう。
さらに、グローバルな教育リソースへのアクセスが容易になることで、国際競争力のある人材育成にも役立つと考えられます。
ただし、導入に際しては、情報セキュリティやプライバシー保護、適切な利用ガイドラインの策定など、慎重な検討と準備が必要です。
また、AIと教員の役割を明確に区分し、両者の相乗効果を最大限に引き出す運用方法を確立することが重要となります。