大阪府教育庁とTricoLogic社は連携協定を締結し、2028年開校予定の新工業系高校を中心に、AIを活用した学習カリキュラムの開発・導入を進めます。教員研修や学習コンテンツ提供も含まれ、学校現場でのAI/DX教育の具体化が注目されます。
連携協定のポイント
この度、大阪府教育庁と株式会社TricoLogic(大阪府大阪市)は連携協定を結び、AIを活用した学習カリキュラムの共同開発や学校導入支援を進めると発表しました。対象の中心となるのは、令和10年度(2028年度)に開校予定の新工業系高校です。
今回の協定では、単に教材を提供するだけでなく、教員向け研修や産業界の知見を生徒が体験できる機会づくりまで含めて連携する点が特徴です。学校側がAI教育を「授業としてどう回すか」まで見据えた取り組みといえます。
なぜ今、大阪でAI教育なのか
大阪府教育庁は、令和8年度(2026年度)に「学校DX課」を新設し、教育のDXを全庁的に推進する方針です。さらに、産業界・社会と連動した実践的な学びを重視する新工業系高校の開校準備も進んでいます。
背景にあるのは、AI・DXが製造業やものづくりを含む幅広い分野に浸透する中で、「AIを使える」だけでなく「何のために使うのか」「どう実装するのか」を考えられる人材が求められていることです。大阪の強みである工業・製造業とAI教育をどう結びつけるかが、今回の連携の焦点です。
TricoLogic社が持つ教育実績
TricoLogic社は「AI時代に必要な“考える力”を身につける」を理念に掲げ、小中学生向け学習塾「ミライ式」の運営や、企業向けAI・DX研修を展開してきました。昨年度には実業高校教員向けのAI研修も実施しており、現場の教員から高い関心を集めたとしています。
同社は東大発AIスタートアップとして、教育を起点に地域共創を進める姿勢を打ち出しています。今回の協定は、こうした民間の教育設計力と、府立学校の現場ニーズを結びつける実証的な取り組みとして位置づけられます。
学校現場にとっての示唆
この連携は、AI教育が「情報科」や「探究活動」の一部にとどまらず、工業高校の専門学習そのものに組み込まれていく可能性を示しています。特に、フィジカルAIやロボット、機械制御など、実社会の課題解決と結びつく学びとの相性がよさそうです。
教員にとっては、AIの知識をどう授業化するか、どの単元で体験学習を入れるか、評価をどう設計するかが今後の論点になります。学校DXを進める自治体や学校にとっても、外部企業との協働モデルとして参考になる事例です。
💡 先生へのポイント
- AI教育は「使い方」だけでなく「使う目的」を考えさせる設計が重要
- 工業高校では、ロボット・製造・制御とAIをつなぐ授業づくりが有効
- 民間企業との連携では、教材提供だけでなく教員研修もセットで検討したい
- 探究や課題研究にAI体験を組み込むと、実社会との接続がしやすい
まとめ
今回の連携は、AI/DX時代の工業教育をどう形にするかを示す動きといえます。2028年度開校予定の新工業系高校を起点に、カリキュラム、教材、教員研修を含む実践的な連携が進む見込みです。
学校現場にとっては、AIを「学ぶ」から「使って価値を生む」へと進めるヒントになる事例といえるでしょう。今後、他自治体や他校種への広がりも注目されます。
出典:株式会社TricoLogic、大阪府教育庁と連携協定を締結 | 株式会社TricoLogicのプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000030.000053593.html




