小中学生の勉強や宿題にAIを使うことについて、保護者500人調査では「あり」が過半数となりました。一方で、使い方には「最初から使わない」「大人が確認する」などのルールを求める声が目立っています。
保護者の半数超がAI学習を容認
オンラインイラスト教室を運営する株式会社アタム(東京都港区)のアタムアカデミーの調査では、小中学生の子どもが勉強や宿題にAIを使うことを「あり」と答えた保護者が55.0%でした。
「今後はAIなしでは成り立たない世の中」という認識が広がる一方、45%は「なし」と回答しており、家庭内でも受け止め方は分かれています。学校や塾でも、AIを全面禁止にするか、補助的に認めるかの判断が求められる状況です。
使い道は「解き方を知る」「調べる」が中心
子どものAI利用で最も多かった使い道は「解答方法の提示」、次いで「情報検索のツール」でした。問題の答えをそのまま出させるより、解き方や考え方を確認する用途が中心です。
作文や自由研究では、アイデア出しや文章作成の補助にも使われていました。AIを「辞書代わり」「何度でも聞ける相手」として活用する姿もあり、学習支援ツールとしての役割は広がっています。
最大の不安は「考える力の低下」
保護者が抱く不安の1位は「考える力の低下」(42.8%)でした。続いて「情報の取捨選択の難しさ」「学習意欲の低下」「学力の低下」が並びます。
特に懸念されているのは、AIがすぐに答えを示すことで、試行錯誤や間違い直しの経験が減ることです。さらに、AIの回答を子どもがそのまま信じてしまうリスクや、便利さに慣れて依存してしまうことへの警戒も強く見られました。
望まれているのは「使い方のルール化」
AI利用のルールとして最も多かったのは「最初から使うのは禁止」でした。まず自分で考え、どうしても必要なときにだけ使うという順番を重視する声が目立ちます。
そのほか、「大人による確認」「サポートツールとしての利用」「出力内容の精査」「本人による仕上げ」なども上位でした。答えを直接出させるのではなく、ヒントや解説を得る使い方に限定したいという意向が読み取れます。
学校・塾・家庭で共通して大切なのは、AIを使うかどうかだけでなく、「どこまでをAIに任せ、どこからを自分でやるか」を明確にすることです。
教育現場で意識したいポイント
AIは、使い方次第で学習の補助にも、思考のショートカットにもなります。今回の調査は、保護者が「便利さ」を認めつつも、「学びの土台」は子ども自身に残したいと考えていることを示しました。
教員や塾講師にとっては、AIを禁止するか推奨するかの二択ではなく、課題の種類に応じて使い分けを設計する視点が重要です。特に作文、記述、自由研究などでは、AIの使いどころを丁寧に示すことが求められます。
💡 先生へのポイント
- まず自力で考える時間を設け、その後にAIを補助的に使わせる
- 答えではなく、解き方・ヒント・確認にAIを活用させる
- 作文や記述は「AIを使わない課題」として明確に分ける
- AIの出力は必ず再確認する習慣を教える
- 家庭と学校で、AI利用ルールをそろえておく
まとめ
小中学生のAI学習は、すでに家庭に入り始めており、保護者の過半数が一定の利用を認めています。ただし、使い方を誤ると考える力や学習意欲を損なうという不安も根強くあります。
今後は、AIを使うかどうかではなく、どの場面で、どの程度、どう確認しながら使うかを設計することが、学校・塾・家庭に共通するテーマになりそうです。
出典:【AIを使った勉強・宿題はあり?|小中学生の親が抱く不安ランキング】500人アンケート調査 | 株式会社アタムのプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000051.000038075.html




