大学受験の小論文対策に、手書き答案を撮影するだけで即時フィードバックを返すAI搭載問題集が登場しました。教員の添削負担軽減と、生徒の自学自習の両立が期待されます。
小論文対策に「即時フィードバック」を持ち込む新刊
株式会社みんがく(東京都中央区)は、株式会社世界思想社教学社(京都府京都市)と共同で入試小論文に特化したAIを開発し、そのAIを搭載した問題集「赤本AIシリーズ」を2026年4月6日から全国の書店とオンライン書店で発売しました。大学入試の定番教材として知られる「赤本」に、生成AIを活用した診断機能を組み合わせた点が大きな特徴です。
小論文は正解が一つではないため、自己採点や改善が難しく、学習が知識インプットに偏りやすい分野です。今回のシリーズは、その弱点をAIで補い、アウトプットと改善の反復をしやすくする設計になっています。
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受験生はスマホ撮影で答案診断
「赤本AIシリーズ」では、手書きの答案をスマートフォンやタブレットで撮影すると、AIが内容を診断します。4つの観点別評価、10段階の総合評価、良い点・改善点の具体的なフィードバックが即時に返るため、受験生は待ち時間なく次の学習に移れます。
これにより、自宅や移動中でも小論文の練習を重ねやすくなり、従来は難しかった「自学自習による小論文対策」の実現を後押しします。特に、志望理由型や資料型など、反復練習で伸びやすい分野との相性がよさそうです。
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教員の添削負担を減らし、指導の質を補完
学校現場では、小論文指導に高度な専門性と多くの時間が必要で、十分な添削機会を確保しにくいという課題があります。今回のAIは、教学社が長年蓄積してきた大学入試分析と、小論文指導の専門家のノウハウをもとに評価ロジックを設計し、みんがくの「スクールAI」を基盤に実装されています。
教員にとっては、初回添削や個別コメントの下支えとして活用しやすく、授業内では「AI診断を踏まえた再提出」や「改善点の共有」に時間を使いやすくなります。生徒の答案を一律に見るのではなく、つまずきの傾向を把握する補助ツールとしても期待できます。
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5種の問題集を順次展開
「赤本AIシリーズ」は、2026年4月6日発売の4種と、5月下旬発売の1種で構成されます。価格は各2,750円です。
- AI診断つき小論文問題集[文系―人文・教育]
- AI診断つき小論文問題集[文系―社会科学]
- AI診断つき小論文問題集[医歯薬系]
- AI診断つき小論文問題集[看護・医療系]
- AI診断つき小論文問題集[テーマ型・資料型]
教学社は70年以上にわたって大学受験生を支えてきた「赤本」の知見を持ち、みんがくは教育特化型生成AIプラットフォーム「スクールAI」を展開しています。両社の強みを掛け合わせた今回の取り組みは、受験教材のAI化を進める事例として注目されます。
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学校・塾が注目したい活用ポイント
実証実験では、生徒から「自分の答案の評価と改善点が明確になった」、教員から「自宅でも小論文対策ができる」といった反応が寄せられたとされています。今後、学校や塾では、宿題の再提出、面接・志望理由書対策、探究学習の記述練習などにも応用が広がる可能性があります。
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💡 先生へのポイント
- 小論文は「書かせて終わり」ではなく、AI診断で再提出まで回すと学習効果が高まりやすい
- 授業ではAIの評価結果をもとに、共通課題の解説に時間を使うと効率的
- 自宅学習用に使えば、添削待ちの時間を短縮しやすい
- 受験学年だけでなく、探究・記述練習の導入にも相性がある
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まとめ
教学社とみんがくの共同開発による「赤本AIシリーズ」は、小論文対策の弱点だった即時フィードバック不足を補う新しい教材です。受験生の自学自習を支えるだけでなく、教員の添削負担軽減にもつながる可能性があります。大学受験指導の現場では、AIを「採点の代替」ではなく「改善サイクルを回す補助」としてどう使うかがポイントになりそうです。
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出典:株式会社みんがく、「大学赤本シリーズ」の教学社と共同開発 | 株式会社みんがくのプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000177.000079497.html





