この度、10代のスマートフォン利用実態をまとめたレポートを公開しました。学校・塾・EdTech担当者にとって、放課後の利用時間帯や学習系アプリの存在感を把握し、配信設計や導入判断に生かせる内容です。
フラー株式会社(新潟県新潟市)は、アプリ市場分析サービス「App Ape」に蓄積されたデータをもとに、「年代別アプリ利用動向レポート2026 10代編」を公開しました。対象は2007年〜2016年生まれの10代ユーザーで、国内約40万台のAndroid端末データをもとに2026年3月の利用実態を分析しています。
10代の月間利用アプリ数は40個
10代の1ユーザーあたり月間アプリ利用個数は40.0個で、全年代平均の48.0個を下回りました。一方、カテゴリ別では「ゲーム」5.0個、「仕事効率化」2.7個、「動画プレーヤー&エディタ」1.8個が全年代平均を上回っています。
反対に、「ライフスタイル」「ファイナンス」「ショッピング」「フード&ドリンク」などは全年代平均を下回りました。購買や生活管理よりも、学習・娯楽・日常的な情報処理に近い用途へ利用が集中している10代らしい傾向が読み取れます。
利用の山は放課後から夜
時間帯別の利用率では、0時から13時までは10代の利用率が全年代を下回る一方、15時以降に上昇し、15時から22時にかけては全年代を上回る水準で推移しました。
学校生活のリズムを考えると、授業終了後から帰宅後の時間帯にスマホ接触が増えている構図です。教育機関や学習サービス提供者にとっては、連絡配信、課題リマインド、学習コンテンツの通知設計を考えるうえで重要な示唆といえます。朝の配信よりも、放課後以降の接点設計のほうが届きやすい可能性があります。
学習支援アプリと学校向けサービスが上位に
月間利用者数10万人以上のアプリを対象に、利用者に占める10代比率が高いアプリを分析したところ、学習支援アプリや学校向けサービスが多く見られました。10代のスマホ利用はSNSやゲームの印象が強い一方で、学校生活や学びに直結するアプリも日常的な接点になっていることがわかります。
これは、1人1台端末環境の定着や、学校連絡・課題配信・学習管理のデジタル化が進んでいることの表れとも考えられます。学校現場では「生徒は学習アプリを使うのか」ではなく、「どの場面なら継続利用されるのか」を設計する段階に入っているといえそうです。
新しいアプリの利用は突出せず
直近1年以内にリリースされたアプリについては、「1つも利用していない」割合が10代で52.2%でした。平均利用個数は全年代・10代ともに1.0個で、新規アプリへの飛びつきが特別強いわけではない結果です。
一方で、生成AI、ゲーム、エンターテインメント領域では10代比率が高い新しいアプリも確認されました。教育分野でも、単に新しいだけでは使われず、日常の学習導線や友人・学校との接点に自然に組み込まれるかが定着の鍵になりそうです。
教育現場が読み取りたいポイント
今回のレポートは、10代のスマホ活用が「娯楽中心」でも「学習中心」でもなく、その両方が生活の中で併存していることを示しています。学習支援アプリや学校向けサービスが目立つ一方で、利用の主戦場は放課後から夜です。
そのため、学校や塾、EdTech企業が成果を出すには、授業中の利用設計だけでなく、家庭学習や連絡確認が行われる時間帯まで見据えた設計が求められます。通知のタイミング、UIの分かりやすさ、短時間でも使える学習導線が、継続率を左右する要素になりそうです。
💡 先生へのポイント
- 課題配信や連絡通知は、放課後から夜の確認行動を意識して設計する
- 学習アプリ導入時は「機能の多さ」より、毎日短時間で使える導線を重視する
- 生徒のスマホ利用を一律に制限するのではなく、学習・連絡・提出に結びつく使い方を整理する
- 保護者向け説明では、SNSやゲームだけでなく学習用途の実態もあわせて共有すると理解を得やすい
まとめ
この度のレポート調査からは、10代のスマホ利用が放課後から夜に活発化し、学習支援アプリや学校向けサービスも確かな存在感を持っていることが見えてきます。教育現場では、生徒の実際の利用時間帯と行動特性に合わせたアプリ活用設計が、導入効果を高めるポイントになりそうです。
出典:学習支援アプリや学校向けサービスの利用が目立つ | フラー株式会社のプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000518.000005362.html




