兵庫県の青楓館高等学院の現役高校生・佐藤諒氏が、今年6月の教育関係者向けオンライン勉強会で、AIネイティブ世代の視点から次世代の学びを提言します。生成AIやメタバース活用を現場目線で捉え直したい教員・学校関係者にとって、実践のヒントが得られる内容です。
高校生エンジニアが教育関係者に語る「AIネイティブ世代の現実」
一般社団法人教育AI活用協会(東京都港区)が主催するオンライン勉強会「高校生エンジニアに何でも直球質問!AIネイティブ世代が考える未来」が、2026年6月14日(日)20:00〜21:00に開催されます。
今回登壇するのは、青楓館高等学院(兵庫県)3年生の佐藤諒氏。AIを日常的に使いこなしながら、教育現場の課題解決に向けた開発にも取り組む現役高校生です。
今回の特徴は、教育DXや生成AI活用を「導入する大人側」の視点ではなく、「すでに使いながら学んでいる生徒側」から語られる点にあります。教員や学校管理職、EdTech担当者にとっては、制度設計や授業設計の前提を見直す機会になりそうです。
メタバース校舎開発が示した、オンライン学習の次の論点
佐藤氏は、生徒主導で「3Dメタバース校舎」を1年以上にわたり開発してきました。この取り組みは、国内最大級のデジタル学園祭「全国情報教育コンテスト(全情コン)」で一次ブロック審査(近畿・北陸)入賞を果たしています。
背景にあるのは、オンライン教育で生じやすい「他者の気配を感じにくい」という課題です。単に授業を配信するだけでは、学習者同士の偶発的な会話や、場にいる感覚、居場所としての学校機能が弱まりやすい。そこで、アバターを介した自然な交流が生まれる空間として、3Dメタバース校舎の可能性を探ってきたといいます。
これは、オンライン学習を「効率的に教える仕組み」として捉えるだけでなく、「学び合いが起こる環境設計」として再定義する試みでもあります。
大人が考えるAI活用と、生徒が感じる価値のズレ
同氏が感じている論点として、大人が設計する「未来の教育」と、AIネイティブ世代が生きる現実との間にあるズレがあるようです。
大人は生成AIを効率化や個別最適化の文脈で捉えがちですが、生徒側ではむしろ、AIが身近になったからこそ「自分の居場所」や「人間が果たす役割」を問い直しているという視点が示されています。これは、AI導入の議論を機能比較や業務削減だけで終わらせず、学習者の関係性や主体性まで含めて考える必要があることを示唆します。
教育現場にとって重要なのは、AIを使うかどうかではなく、AIが前提となる環境で何を学校が担うのかを言語化することだといえるでしょう。
東京大学や議員会館での議論を踏まえた提言にも注目
同氏は今までに、東京大学で開催された教育AIサミットへの登壇・運営参画に加え、衆議院第一議員会館でのフォーラムでは、防災AIアプリに関する提言も行っています。学校内の実践だけでなく、産官学の接点でAIと教育、社会課題解決を考えてきた点も今回の登壇の特徴です。
また、教育現場とEdTechをつなぐプラットフォーム「エデュマッチ」の開発にも参画しており、学生・教員・専門家が交流できる場づくりにも関わっています。授業の中だけで完結しない学びの設計や、外部連携を前提とした教育モデルに関心のある読者にとっても示唆がありそうです。
イベント概要
イベント名:「高校生エンジニアに何でも直球質問!AIネイティブ世代が考える未来」
開催:2026年6月14日(日)20:00〜21:00、オンライン形式
主催:一般社団法人教育AI活用協会
教員研修や校内勉強会のテーマとしてAI活用を扱う学校が増える中、実際の学習者がどう見ているかを直接聞ける機会はまだ多くありません。現場の温度感を知る場として、参加価値の高いイベントといえます。
💡 先生へのポイント
- AI活用を「便利な道具」で終わらせず、生徒の居場所や関係性の設計まで含めて考える
- オンライン学習の改善では、配信品質だけでなく「偶発的な対話」をどう生むかを検討する
- 生徒の開発・提案を受け身で見るのではなく、学校改善の共創パートナーとして位置づける
- AIネイティブ世代の感覚を把握するため、教員研修に生徒の声を取り入れるのも有効
まとめ
青楓館高等学院の現役生による今回の登壇は、AI活用を学習者目線から捉え直す貴重な機会です。生成AIやメタバースをどう導入するかだけでなく、その先にどんな学びの場をつくるのかを考えたい教育関係者にとって、実践的な示唆を得られる勉強会になりそうです。
出典:【AI先端モデル校の現役高校生が登壇】青楓館高等学院の生徒である佐藤諒氏、6/14開催の「教育関係者向けオンライン勉強会」にて次世代の学びを提言 | 株式会社青楓館のプレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000035.000106384.html




