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教育ICT
2026年3月18日
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養老孟司氏とAI養老先生が客員教授に

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養老孟司氏とAI養老先生が客員教授に

養老孟司氏とAI養老先生が客員教授に

> 東京工科大学が2026年3月、解剖学者の養老孟司氏と、同氏の知識や思想を学習したAIデジタルヒューマン「AI養老先生」を同時に客員教授として迎えました。人間とAIアバターが共に教員として就任する、日本初の試みとして注目されています。

人間とAIアバターが同時に教授就任

東京工科大学は2026年3月1日、解剖学者で東京大学名誉教授の養老孟司氏と、同氏をモデルにしたAIデジタルヒューマン「AI養老先生」を客員教授として迎えました。本人とそのAIアバターが同時に教員として就任するのは、おそらく日本の大学では初めてのケースです。

養老孟司氏は1937年生まれの解剖学者で、2003年に出版した著書『バカの壁』は450万部を超える大ベストセラーとなりました。東京大学医学部で長年教鞭をとり、脳と身体の関係を研究するとともに、科学・社会・自然観をめぐる幅広い著作活動を行ってきた、日本を代表する知識人の一人です。

一方の「AI養老先生」は、養老氏の著書からパーソナリティ(性格や考え方)を学習したAIで、言語だけでなく本人の身振りや話し方といった身体的な特徴も再現した、身体性を伴う疑似人格として開発されました。つまり、養老氏の思想や話し方を忠実に模倣できるAIアバターということです。このAI養老先生は、養老氏が代表を務めるメタバース推進協議会、東京大学、株式会社NTTデータによる共同プロジェクトとして開発され、2025年10月の大阪・関西万博で初めて一般公開されました。

AI養老先生はどう作られたのか

AI養老先生の開発には、最新のAI技術が複数組み合わされています。まず、養老氏が執筆した多数の著書や論文をAIに学習させることで、養老氏特有の思考パターンや価値観を再現しました。これは大規模言語モデル(LLM)と呼ばれる技術を活用したもので、テキストデータから人物の思想や語り口を学習する仕組みです。

さらに特徴的なのは、言葉だけでなく「身体性」も再現している点です。養老氏の話し方の抑揚、間の取り方、身振り手振りといった非言語的なコミュニケーション要素もデジタル化されています。人間のコミュニケーションは言葉だけでなく、表情や仕草によっても多くの情報を伝えているため、よりリアルな対話を実現するためにこうした工夫がなされました。

このプロジェクトには、AIやメタバース技術の最先端を走る組織が参加しています。東京大学は学術的な監修を、NTTデータは技術開発を担当し、養老氏自身が代表を務めるメタバース推進協議会が全体を統括する形で、産学連携の共同プロジェクトとして進められました。2025年10月の大阪・関西万博での一般公開では、来場者がAI養老先生と実際に対話する機会が設けられ、その精度の高さが話題となりました。開発チームは、単なる質疑応答システムではなく、養老氏の人格を反映した「デジタルヒューマン」の創出を目指したと説明しています。

教育現場への影響と今後の可能性

東京工科大学は「AI University」を掲げ、先進的なAI教育と研究を推進している大学です。今回、著名な知識人である養老氏本人とそのAIアバターを同時に客員教授として迎えることで、AIの技術的な研究だけでなく、AIアバター教員ならではの教育上の課題や可能性を探究できると期待されています。

具体的にどのような活動を行うかは今後発表される予定ですが、いくつかの可能性が考えられます。例えば、養老氏本人が対応できない時間帯や場所でも、AI養老先生が学生の質問に答えたり、講義を行ったりすることができます。これにより、時間や場所の制約を超えた教育機会の提供が実現するかもしれません。また、人間の教員とAI教員の教育効果の違いを比較研究することで、AI活用教育の課題や改善点を明らかにすることもできるでしょう。

さらに、このような取り組みは教育界全体に大きな示唆を与えます。教員不足が深刻化する中で、AIアバター教員の活用は一つの解決策となる可能性があります。ただし同時に、教育における人間らしさとは何か、AIに任せられる部分と人間が担うべき部分をどう区別するかといった根本的な問いも投げかけています。東京工科大学での実践は、こうした問いに対する貴重な事例研究となり、今後の教育現場におけるAI活用の指針を示すことになるでしょう。

💡 先生へのポイント

この取り組みは、教育現場でのAI活用の可能性と課題を考える良い機会です。AIは知識の伝達や質問対応では高い能力を発揮しますが、生徒一人ひとりの感情に寄り添ったり、予想外の反応に柔軟に対応したりする面では、まだ人間の教員に及びません。先生方には、AIを補助ツールとして活用しつつ、人間だからこそできる教育の本質を見極めていただきたいと思います。生徒との信頼関係づくりや、個々の成長に合わせた声かけなど、人間ならではの教育活動の価値を再認識する契機となるはずです。

まとめ

養老孟司氏とAI養老先生の同時就任は、教育におけるAI活用の新たな一歩です。技術の進歩により、著名な知識人の思想や教え方をデジタル化して多くの学習者に届けることが可能になりました。同時に、教育において人間が担うべき役割とAIが補助できる領域を明確にする重要な実験でもあります。今後の展開に注目が集まります。

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出典: 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/article/122611

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