
限られた授業時間で、すべての生徒に質の高いスピーキング指導を行うことは、多くの教育現場が抱える課題です。
金沢星稜大では、学習ログと連動した「AI講師」を英語授業に導入し、学生一人ひとりの理解度に応じた個別指導と、教員の業務負担軽減の両立に成功。
AI相手なら「失敗を恐れず何度でも練習できる」という学生の声とともに、スキル定点観測による客観的な成長把握も実現しています。
中学・高校の語学教育にも応用は可能か…この新しい教育モデルを見てみましょう。
記事の要約
株式会社DOU(東京都渋谷区)が金沢星稜大学(石川県金沢市)の英語ディスカッション授業において、学習ログと連動した「AI講師」を導入し、個別最適化された語学指導の実証に成功した。
本取り組みは、大学教育における「大規模化に伴う指導の画一化」という課題に対し、AIによる解決策を示すものである。
AI講師は単なるチャットボットではなく、授業で扱ったテーマや過去の課題を参照し、学生一人ひとりの理解度や弱点を踏まえた対話形式の指導を生成する。
また、スキル定点観測機能により、スピーキングスキルを継続的に分析・評価し、教員が客観的データに基づいて成長を把握できる。
学生からは「ミスを気にせず何度でも練習できる」「即時かつ具体的なフィードバックが得られる」といった声が上がり、心理的負担のない練習環境が自律的な学習機会の拡大につながった。
横野特任教授は「教員の物理的限界を補完する有意義な学習者支援」と評価している。
(出典元:2025年12月19日 PR TIMES・株式会社DOUより)
今後の学校教育への応用可能性は?
この実践は、学校教育における個別最適な学びの実現に向けた重要なモデルを提示しています。
特に英語教育において、限られた授業時間内で全生徒に十分なスピーキング練習機会を提供することは困難ですが、AI講師の導入により授業外でも質の高い個別練習が可能になります。
学習ログとの連動により、授業内容と連携した効率的な学習フローが確立され、生徒は「何を話すべきか分からない」という状態に陥らず、即座に実践できる点が画期的です。
また、AI講師は教員の「代わり」ではなく「パートナー」として機能し、他の教育機関では125時間分の教員業務を創出した実績もあり、教員は事務的対応から解放され、より本質的な対話や高度な指導にリソースを集中できます。
スキル定点観測機能による定量的な成長把握は、エビデンスベースの指導改善を可能にし、中学・高校における語学教育の質的転換をもたらす可能性を秘めています。
情報元はこちらからご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000089.000037448.html
