
「理系に進みたいけれど、自分には難しそう…」
そんな高校生の不安を払拭する画期的な教材が登場しました。
次世代ロボットエンジニア支援機構が開発した「QUESTiX(クエスティックス)」は、普通科高校生が最先端のロボット・AI技術を実際に体験できる探究学習向け教材です。
文理選択の前に実施することで、理工系への進学意欲を高め、日本の産業を担う人材育成につなげる狙いがあります。
普通科高の京都橘高校では既に導入が始まり、生徒たちがチームでロボット製作に挑戦しています。
技術教育の新たな可能性を切り拓くこの取り組みを見てみましょう。
記事の要約
一般社団法人次世代ロボットエンジニア支援機構(京都府相楽郡精華町)は、普通科高校生向けの最先端ロボット・AI教材「QUESTiX(クエスティックス)」を開発した。
現役の若手エンジニアや大学教員が企画・制作した本教材は、LiDARやカメラなどのセンサ、ROS 2によるロボット制御基盤など、配膳ロボットと同程度の機能を盛り込んだ実践的な内容である。
5〜6名のチームで約60cm立方の大型ロボットを組み立て、機械組み立て・配線・プログラミングを分担することで、ものづくりのチームワークを培う。
画像認識AIの訓練やChatGPTを使ったプログラム生成など、最新のAIを積極活用し、理工系への苦手意識を乗り越える授業設計となっている。
ロボット同士が対戦する機能も搭載し、ゲーム感覚で楽しめる点も特徴である。
文部科学省DXハイスクール採択校の普通科高校・京都橘高等学校(京都府京都市)では、9回の授業で27名の生徒が5チームに分かれ、各チーム1台のロボットを製作し対戦を行った。
(出典元:2025年12月2日 PR TIMES・一般社団法人次世代ロボットエンジニア支援機構より)
今後の学校教育への活用と可能性は?
本教材は、普通科高校における理工系人材育成の新たなモデルを示しています。
従来、工業高校に限られていた最先端技術教育を普通科へ展開することで、文理選択前の生徒に「技術を自分でも扱える」という実感を与え、理工系進路への動機形成を促します。
特に探究学習への導入により、座学中心の学びから実践的なエンジニアリング体験へと転換できる点が重要です。
チーム制作を通じて協働性やプロジェクトマネジメント能力を育成し、生成AIの積極活用により言語の壁を越えた技術習得を可能にする点は、Society 5.0時代に求められる資質・能力の育成に直結します。
産業界の人材不足という社会課題に対し、「面白さの体験」を通じて理系進学率を向上させるアプローチは、押しつけではない持続可能な人材育成戦略といえます。
全国の普通科高校へ普及すれば、技術立国日本の基盤を次世代へ継承する教育インフラとなる可能性があります。
情報元はこちらからご覧ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000081.000062410.html
