
2026年度から大東文化大学が導入するAI教材を活用した総合型選抜入試が、日本の教育現場に大きな変革をもたらそうとしています。
従来の「何を履修したか」ではなく「何を習得したか」を重視するこの革新的な取り組みは、学習意欲さえあれば出身校や環境に関係なく誰でもチャレンジできる公平な機会を創出。
AIが一人ひとりの学習特性を分析し、最短ルートでの効率的な学習を実現するこのシステムは、個別最適化教育の新たな可能性を示すとともに、高校と大学の学びの連続性を重視する教育改革の先駆けとなることが期待されるでしょう。
【記事の要約】
atama plus株式会社((東京都文京区)は、大東文化大学(東京都板橋区)の2026年度総合型選抜入試にAI教材を活用した革新的な入試プログラムが導入されることを発表した。
この取り組みは、英米文学科、中国語学科、法律学科、健康科学科、看護学科の5学科を対象とし、従来の入試制度に大きな変革をもたらすものである。
同プログラムの最大の特徴は、学科が指定する単元をAI教材で学習・修得することで総合型選抜への出願資格を得られること。
AIが個人の得意・苦手を分析し、最短ルートでの効率的な学習を可能にする先進的なシステムを採用している。従来の「履修歴」ではなく「修得」を重視することで、学ぶ意欲があれば誰でもチャレンジ可能な仕組みを構築した。
大東文化大学は、学力の3要素(知識・技能、思考力・判断力・表現力、主体性・多様性・協働性)の丁寧な評価を重視してきた。
今回の新設入試は、特に「知識・技能」により重点を置き、高校と大学の学びの繋がりを理解させることを目的としている。
受験生が「なぜこの勉強をするのか」「将来どんな学びにつながるのか」を自分ごととして考えるきっかけを提供することを狙いとしている。
プログラムの実施スケジュールは、2025年7月1日から申込受付を開始し、同年12月8日まで学習期間を設定している。
学習は無料で提供され、修了まで何度でも繰り返し学習が可能である。また、出願要件として自己推薦書や課題論文の試験が免除される利点もある。
(出典元:2025年7月16日 PR TIMES、同17日 こどもとITより)
今後の学校教育への展望と可能性は?
このAI教材を活用した入試プログラムは、今後の学校教育に変革をもたらす可能性を秘めています。
最も注目すべきは、個別最適化学習の実現です。
従来の一律的な教育から、AI技術により一人ひとりの学習特性に応じたカスタマイズされた学習体験を提供することで、より効果的な学習成果が期待できます。
また、「履修歴」から「習得」への評価軸の転換は、教育の公平性向上に大きく寄与します。
出身校や家庭環境に関係なく、学習意欲と努力次第で誰もが平等にチャレンジできる機会を創出することで、多様な背景を持つ学習者の可能性を広げることができます。
さらに、高校と大学の学びの連続性を重視する姿勢は、生涯学習社会の実現に向けた重要な一歩です。
学習者が自分の学習目的を明確に理解し、将来の学びとの関連性を意識することで、より主体的で意味のある学習が促進されます。