万博で「教育×AI」の未来を語る!みんがく代表・佐藤雄太氏のEXPO2025登壇リポート

2025年5月27日、EXPO2025大阪・関西万博のイベント「メタバース・XR・AIアワード(主催:株式会社Meta Heroes、協力:AI Agency株式会社)」内の「AI HEROES COLLECTION」(略称:アイコレ)において、株式会社みんがく代表取締役であり一般社団法人教育AI活用協会(AIUEO)代表理事の佐藤雄太氏が登壇しました。

夢洲会場内のEXPOホール「シャインハット」で開催されたこのイベントで、佐藤氏は「教育×AI」をテーマに、テクノロジーが切り拓く未来の教育について熱く語りました。

教育現場におけるAI活用の現状と課題、そして2030年に向けたビジョンについて、第一線で活動する専門家ならではの洞察も披露した今回の登壇内容をリポートします。

大阪・関西万博「教育×AI」登壇リポート

佐藤氏は冒頭で、同協会の理念として「教育現場のAI活用を支援し、学びを豊かにする」ことを掲げていると述べた。

次に「現在、文部科学省は50%の学校での生成AI活用を目標としているが、実際の活用は限定的である。この背景には、アクセス格差、活用の格差、成果の格差、ガバナンス解釈など多様な『生成AI格差』が存在する」と指摘した。

「これらの課題解決に向け、同協会では第一線の教育関係者と最先端のAI専門家のコラボレーションによる日本の教育アップデートを推進している。その象徴的な取り組みが『教育AIサミット』である」と佐藤氏。

同サミットは、昨年8月に衆議院第一議員会館で開催され、2,000人の教育関係者と65の自治体が参加し、国会議員や関係省庁も登壇した。
さらに日本、中国、アメリカの3カ国を結んだ国際会議も実施し、「日本最大級の教育AIカンファレンスとなった」(佐藤氏)という。

今後の予定として、今年6月11日~13日には幕張メッセ(千葉県)の展示会「Interop Tokyo 2025」内企画、同年8月22日に「教育AIサミット2025」(衆議院第一議員会館)の開催を予定。
また、「AI部」の立ち上げ支援を通じて、部活動でのAIリテラシー育成も推進している。

佐藤氏は終盤に、現在の教育現場が直面する多様化の波について言及した。

「不登校、外国籍、発達障害、帰国子女など、背景も学力も異なる子どもたちが同じ教室に存在する中で、個別最適化された学びが求められている。一方で、教員は人手不足と業務過多に悩まされており、これらの課題を同時解決できるのがAIである」と強調。

2030年に向けたビジョンとして、「全ての生徒がAIを使いこなし、誰一人取り残されることなく、新しい価値を自分自身で生み出していける社会」の実現を掲げた。

その実現のため、佐藤氏は3つの施策を提示した。
第1に教育特化AIの全国普及による「AI教育インフラ」構築、第2に教育関係者・教材会社・AI専門家をつなぐプラットフォーム「エデュマッチ」、第3に教育×AIの日本最大コミュニティ「AI共育ラボ」創設である。

「『教育×AI』のハブになっていきますので、ぜひ今後ともよろしくお願いします」と締めくくった。

今後の学校教育への示唆と将来性は?

今回のスピーチによって、学校教育におけるAI活用は、個別最適化学習の実現と教員負担軽減の両立を可能にする重要な手段であることを、国際博覧会の会場から世界に向けて発信しました。

今後は、教育現場と技術専門家の連携強化、AI教育インフラの整備、そして教育関係者のAIリテラシー向上が急務です。

2030年に向けて、同協会が推し進めるAIを活用した新しい教育パラダイムの構築により、真の個別最適化教育と創造性豊かな人材育成が実現される…その可能性が高まっていくことでしょう。